【東京マルイ 電動UZI】VER5メカボックスの内部構造と修理について
東京マルイの電動UZIのメカボックスを分解したのでVER5の内部構造についてご紹介します。
また破損している箇所も特定できましたのでその修理方法についても合わせて記載します。
分解手順は過去記事にありますので合わせてご確認ください。
VER5メカボックスのパーツについて
こちらがUZI専用のVER5メカボックスの中身になります。
ほぼすべてUZI専用部品で構成されています。
まずはモーターです。
EG-1000Rというエンドベルが赤いモーターです。Rが付いているのは通常モーターとは逆に回転するという意味のReverseから来ていると思われます。
セクターギアの回転方向は時計回りとなり通常電動ガンとは逆方向になります。
よく見てみると、ピニオンも通常モーターとは異なることが分かりました。
傘の角度が小さくギアピッチも細かいです。
ピニオンギアの流用はできそうにありません。
ギア周りです。他の電動ガン同様3枚構成です。左からベベル、スパー、セクターギアです。
ベベルギアは前述したとおりピニオンが特殊なのでこちらも専用品になります。
ラッチとスパーギアへ動力を伝えるギアが裏側に設置されています。初めて見る形状です。
スパーギアに関しては軸長が特殊ですがギアピッチおよびギア径はVER7のものと同じっぽいです。軸長を調整すれば流用できるかもしれません。
セクターギアは見ての通り専用品です。
続いてラックギアです。
通常、セクターギアは直接ピストンのラックギアと噛みピストンを引きますがVER5はここが大きく異なります。
VER5はラックギアとプッシュロッドを介してピストンを引きます。
詳しいメカニズムについては記事の後半で説明します。
最後に吸気系です。
こちらも通常の電動ガンとは大きく異なり、ピストンがインナーバレルがを貫通しています。
ピストン内部にもエアー漏れを起こさないようOリングが内蔵されています。
チャンバーがシリンダーヘッドも兼ねています。
メカニズムについて
さてここからが本題でVER5のメカニズムについて紹介します。
まず初期状態として、ピストン上部後端に付いる爪とプッシュロッドが噛んでいる状態です。
時計回りに回転したセクターギアがプッシュロッドの第一歯と噛むことでプッシュロッドをマズル側に押し出し始めます。
プッシュロッドを経由して爪で引っかかっているピストンが後退します。
プッシュロッドが後退し切り開放されると同時にメカボックスのガワに設置されたピンによりピストンの爪が下がります。
開放されたピストンがメインスプリングの力で戻りエアー圧縮を行います。
同時にプッシュロッドもスプリングの力で戻ります※写真にはプッシュロッドのスプリングはありませんが実際は取り付けてあります。
圧縮されたエアーの流れですが下記の画像の通りになります。分かりやすいようにチャンバーは外してあります。
エアーはチャンバー内を通りノズル側面に空いた穴を通り、最終的にインナーバレルへと流れBB弾を押し出します。
ノズルの後端が塞がれているため、ノズル側面から流入したエアーはインナーバレルへと流れていきます。
以上がVER5のメカニズムになります。
破損個所と修理について
最後に破損個所について特定できたので紹介します。
まず全く動かなかった原因としてはスイッチと接続するモーター配線の半田が取れていたのが原因でした。
これは再半田を行うだけで動作するようになります。
ノズルフックも折れていました。この状態では給弾がされずBB弾が発射されません。
ここは破損しやすい個所の様で、リターンスプリングが通常電動ガンよりも強力なものが使われていることが原因の1つの様です。
これについてはM2のタッピングネジをねじ込んで復活させました。
一応、力の掛かる方向とは逆に角度をつけておきました。
スプリングを引掛けても問題ありません。給弾もOKでした。
その他に、ラックギアのゴムクッションが破損しメカボックス内で散らばっていましたので、ゴム版を新たに切り出し設置しました。
最後に私の個体は破損してませんでしたが、トリガーバーの画像部分もよく折れてしまうようです。
電動UZIのトリガーは激重なので、この形状だと折れてしまうのも仕方ないかなと・・。
以上、VER5のメカニズムと破損個所の紹介でした。
チャンバーとバレルがメカボックス内に内蔵されているのでメンテナンス性はVFC電動MP7並みに悪いですが、フルストロークピストン、フルサイズモーターを搭載し更にチャンバー、インナーバレルまでもをこのコンパクトさに収めてしまうという努力のあとがみえ完成度の高さが伺えます。
次回はいよいよUZIのカスタムを行っていきます。
当初、パーツ入手性の難しさから他メカボの移植を考えてましたが、このVER5の独自メカがとても面白く取り外してしまうのがとても勿体ないのでこのまま使うことにします。
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