【Trijicon MRO】分解・LED交換修理を行った実物MROのレビュー

光学機器

実物のTrijicon MROについて紹介します。

前置きとしてLEDの点灯不良によりLEDを自分で交換しました。
なのでレビュー関してはLEDが別の物に交換されていますので性能面においては参考程度としていただければと思います。

MROの修理

詳細は割愛しますが点灯不良の原因はLEDでした。
0402(1mm×0.5mm)のチップLEDへの交換と銅箔テープでドットを生成するフィルターを作成し修理しました。
穴の大きさがそのままドットサイズに反映されるので2MOAは保証できなくなりましたがしっかりとしたドットが生成されています。

それと、LEDを交換したため輝度が全体的にやや暗かったのでチップ抵抗を交換しました。
最大輝度では屋外逆光下でもしっかり視認できるようになりました。ナイトビジョンモードも問題なく機能します。

ちなみに、分解については防水仕様のため各所がネジロックや樹脂で強固に固定されておりものすごく大変でした・・。
傷だらけになるので推奨はしません。

Trijicon MROレビュー

ということで製品レビューです。

保管ケースは本体サイズと比較して無駄に大きいです。防水防湿対応ではなさそうですが運搬には問題はなさそうです。

マニュアルは図付きでカラーとなり親切です。

続いて外装をみていきます。
外装は金属で非常に堅牢な造りです。素材は7075-T6とあり抜群の強度を誇ります。

表面の塗装は少しグレー掛かった黒、強靭な皮膜加工により傷がつきづらい感じです。Aimpointと似た肌触りです。
コンパクトで軽いのにこの存在感、安っぽさは全く感じられず、さすが実物といった印象です。

マウントはMRO専用規格でAimpoint T系のもは使うことができません。
MROのマウントは結構バリエーションが豊富にあるので今度ハイマウントに交換します。

重量は151gでした。

比較としてACE1ARMSのAimpoint T2レプリカです。186gでした。

T2タイプはハイマウント分重くなっていますのでそれを除くとほぼ同等になると思います。

レンズ

続いてレンズについてです。
接眼側のガラスはAimpoint T2と同等サイズですが、

対物側は大型になっています。ガラスはきれいなコーティングが施されています。角度によって赤や緑に見えます。

対物の大型のレンズを採用することにより小型ながら広い視野が確保されており非常に見やすいです。
これがmroの最大の特徴であり最大のメリットといえるでしょう。

ACE1ARMSのAimpoint T2タイプとの比較です。

対物レンズの大きさの違いが分かると思います。

続いて視野比較画像です。

同じ距離から見たガチャピンです。MROの方が視野が広くなっています。
コンパクトな外観ながら広い視野がある点が個人的にMROで一番気に入っているところでこのモデルを選んだ理由です。

青みは実物のAimpoint M2より掛かってますが気になるレベルではありません。

ちなみにレンズ越しの視界は噂通り若干拡大されいます。最初は確かに違和感を感じましたがサバゲーで使っている間は全然気にならず問題にはなりませんでした。むしろプチズームが新鮮で使っててちょっと楽しいです。
ただ好みの問題なので、気にする人はいると思います。

このプチズーム問題は新ロットでは解消されていると海外の各サイトより報告がありました。シリアル番号が89000以降にその修正が加えられたようですが実際どうなんでしょう。

バッテリーと調整ノブ

バッテリーケース兼輝度調整ノブサイト上部に設置されています。

左にスイッチしたときの視界に影響しないようなするための配慮です。バッテリーはCR2302が1つになります。

輝度調整も上部のノブで行います。

輝度設定は「OFF・n・N・1・2・OFF・3・4・5・6

数字が大きくなるほど明るくなります。n、N、1はナイトビジョンモードです。目視できませんがナイトビジョン越しでは光っていることを確認できました。

MROの特徴として輝度2と3の間にOFFが挟んであり消灯が楽になってます。
森だと輝度4で充分。市街地だと輝度5か6で真夏の炎天下・逆光下で使う事ができます。

実際のトッド写真です。晴天時、屋外撮影です。
以下は輝度4になります。

輝度6です。

晴天時の空で輝度6です。ドットを視認できます。

レプリカで良くある覗く角度によって輝度やドットサイズが変わるという事象はありませんでした。

消費電流については設定3で5年のバッテリーライフとのことですが、気になったので分解した際に電流を計測し計算してみました。

輝度 電流(uA) 電池持ち時間 単位
6 500.00 18.75
5 101.00 92.82
4 23.20 1.11
3 5.20 4.94
2 1.00 25.68
1 0.20 128.42
N 0.06 428.08
n 0.02 1284.25

電池容量:225mAhとして計算

LEDは別のものに交換後してますが、それでもほぼメーカー公表通りの数値となりました。
ナイトビジョンモード(N・n)は手持ちのテスターでは測れなかったのでVf=1.5vで計算してあります。nでは計算上、千年持ちます笑

ちなみにこの個体はチップ抵抗を変えてしまったので最大輝度で丸8日、輝度3で1年の持ち時間となっています。
サバゲーユースでは全然問題ないです、電池も安いですし。

ゼロイン調整

ゼロインは上部および右側面のダイヤルで行います。キャップは無くダイレクトに調整ができます。

このダイヤル、爪で回せるので調整がとても楽なところがポイントです。
あまりに簡単に回るのでゼロインズレの心配がありましたが、サバゲーユースにおいては今のところ問題はででいません。

まとめ

他の小型のダットサイトと比較したMROのGoodポイントは以下だと思います。

Good
・外装(コンパクト、軽量、強度)
・大径の対物レンズによる広い視界
・ゼロイン調整

まず、何より視野が広い点が良いですね。コンパクトさを殺さずに広い視野を確保できている点は評価に値すると思います。
またゼロインを工具無しでダイレクトに調整できるのは実際にサバゲーで使ってみて痛感した良さです。サバゲー中やシューティングレンジでテンパることが無くなりました笑

MRO、軽いし使いやすいし見易いしでとても気に入りました。
今後これをメインに使っていこうと思います。

光学機器Trijicon MRO, 修理, 分解

Posted by Mekabu